No.5744は明星食品、中華三昧　辣椒白湯麺。中華三昧といえば1981年10月に登場し、高級袋麺ブームを切り開いた先駆者的存在だ。翌1982年7月にマルちゃん華味餐庁（かみさんちん）、8月にハウス食品楊婦人（マダムヤン）と日清食品麺皇（めんふぁん）、1983年1月にサンヨー食品サッポロ一番桃李居（とうりきょ）と類似の製品が続出したが、、、今でも残っているブランドは最初に出た中華三昧だけである。当時の一般的な即席麺の標準価格が70円だったのに対し、これらの高級袋麺は120円とかなりの高額で、一般的カップ麺の130円にはちょっとだけ届かないという微妙な設定だった。中華三昧はいきなり登場したのではなく、半年前の1981年3月にレトルト具付きの高級袋麺である中華飯店（250円）、同8月には特選中華飯店（500円）を試験的に発売し、これが好評だったことからより一般的価格の中華三昧の量販にGoが掛った、みたいなことが明星食品の社史に書かれている。

私が即席麺を集め始めたのが丁度この頃で、今こんなブログを書いているのも元をただせば中華三昧の出現が契機だともいえる。最近は正麺やラ王など普及価格帯なのに高品質な袋麺がたくさん出てきて、中華三昧は微妙な立場に置かれている（・・・というか、このままでは厳しいのでは？）と思うのだが、なんとか工夫をして今後もこの伝統あるブランドを長く続いて欲しいと願ってる。