No.6496 大黒食品工業 たぬきそば

No.6496は大黒食品工業、たぬきそば。パッケージに狸の絵が描かれている即席麺というとポンちゃんラーメン(信陽食品、長野県)やポンポコラーメン(山本製粉、愛知県)といったローカル色の強い製品があるが、この群馬県を代表する大黒たぬきそばに描かれた狸は頭の上に木の葉が乗っかっている。これって化けて人間を騙そうとしてるところじゃないのか?

ちなみに同社のビックシリーズのたぬきそばにもカップ側面に狸の絵(顔だけ)が描いてあるけど葉っぱは乗ってない。この事実は大黒食品工業社内での狸の扱いに一貫性がないと非難すべきことなのか、いやいやそれぞれの製品の特性を勘案した上で葉っぱの有無を使い分けているのか、真相は闇の中・ポコポン!

業務スーパーにて税込70円で購入したもので、麺のスナオシ社の製品などと並び日本のカップ麺における最安値クラスに属する。正直言うとこの価格帯の製品のレビューというのは気楽である。あまり美味しくなくても価格が安いから仕方がないねという言い訳が出来るし、そこそこ美味しかったり何か光る特徴を見つけたら手放しに賞賛すればよいのだから、あまりネガティブなことを書かずに済む。実のところこんなブログでも製品に対して苦言を呈する際は、その表現にいろいろと気を遣っているのだな。

食べてみて、「税込70円ならば」という枕詞付きで良く出来ていると思った。親しみやすい麺とつゆ、海苔天と揚げ玉は安っぽいけれど、このおかげで寂しさは感じない。もちろんこれが税込100円以上の製品に勝てるということではない。

麺は細めの角断面で、表面はやや荒れておりザラザラする。また蕎麦粉粒子の結合における分子間力が低いのか(ウソツケ)少し軽さとか脆さも感じる。でも、それが嫌かと問われれば否であり、悩みの無い健康的なカップ蕎麦の麺という印象なのだ。まあ70円だしあんまり小難しいことを考えずに食べるのが吉。

スープは甘めで、カツオとそれ以上に昆布のダシが出ている。醤油濃度も高く、ちょっとわざとらしさもあるが結構強い自己主張をする。混ぜ物のせいかちょっとマイルドというか曖昧というかボケたような部分もある反面、唐辛子のチクチクするような刺激があって、退屈な味になるちょっと手前で踏ん張っている感じ。

海苔天はコリコリした歯応えと衣の香ばしさ、海苔の香りがあり具としては効果的。揚げ玉も同様。あとネギがたくさん入っていたのも好印象だった。

三流役者ばかりしか揃えていないのに、それなりに面白い芝居を観たような食後感を得られたな。

国名 日本
ジャンル カップそば
EANコード 4 904511 006079
会社名 大黒食品工業
製品名 たぬきそば
謳い文句 カツオだしのきいた深みのあるそばつゆ
調理方法 熱湯3分
質量 Net72/麺55g
熱量 329kcal (1377kJ)
Na(麺具+汁) 0.7+1.2g(食塩相当量1.8+3.0g)
付属品 なし。粉末スープ、かやく(揚げ玉・のり天・ねぎ)は混込済
ノンフライ麺 ×
汁なし麺 ×
細めの角断面、表面はザラザラ、食感は軽めでやや脆いが、嫌味がなく気軽な蕎麦麺
汁・ソース 甘めで鰹と昆布のダシが強く醤油濃度も濃い、曖昧な反面唐辛子のチクチクした刺激
具・その他 のり天と揚げ玉は歯応えと香りで効果的、ねぎも多い、安っぽいけど良く出来ている
総合評価 ★★☆2.5
試食日 2019/09/06
賞味期限 2019/08/24
入手方法 2019/03/18 業務スーパー
税込購入価格 70 JPY