No.6581 日清食品 (China) 日清拉王 中华街担担面风味

No.6581は中国の日清食品、日清拉王 中华街担担面风味。現在ラ王は中国・香港・米国(日本からの輸入で袋麺のみ)でも販売されている。海外展開は中国が最も早く、当初は日本版と同様の八角形カップを使うなど豪華高級カップ麺として投入されたのだが、売れ行きが芳しくなかったのか路線を変更。日本のラーメンを妙に意識させる製品企画となり、安っぽい縦型カップ版が出たり今回の品は普通の丸型カップになったり、プレミアム感が随分と薄れてしまった気がする。

フタの背景右に描かれた絵は横浜の中華街であり、日本における中華料理を再現した製品らしい。でも日本人が海外に散在するリトルトーキョーの味を再現しました、と言われてもたぶん喜ばないよなあ。

作り方の説明書きで面白いのは、待ち時間の指示が湯温100℃(沸水)の際は四分、85℃(饮用机热水)の際は五分と場合分けしてあること。妙に丁寧でメーカの姿勢としては好ましいのだけど、注ぐ湯の温度をきちんと把握している人など僅かで、あまり意味のない指示なのではないか?

まあまだ中国では珍しいノンフライ麺を使う製品なので、ぬるま湯は使わずに湯温に配慮してね、というメッセージでもあるのだろう。

食べてみて、良くも悪くも日本のカップ麺みたい。そして日本のラ王の親戚だと思って食べると麺もスープも軽く平板でガッカリする。品質感は良いのだが、もうちょいズシッとくる歯応えとか手応えが欲しいなあ。特にこの麺に「王」の称号は似合わない。Kill the King♪王冠を奪え!って簡単に謀反を起こされちゃうよ。

麺は細めの扁平角断面。薄くて柔らかく軽い食感で頼りない。大柄のカップなのにこの麺は無いだろう、縦型カップの方が似合いそうである。日本のラ王はノンフライでもきちんと重厚な感じが出せているし、発売直後の中国版拉王もどっしりとして緻密な感じの食感だったのに。あまりコストを掛けていないのかな。

スープはクリーミーな担々味。担々麺は本場中国と日本のものとでは全然違うものなのだが、これは完全に日本式担々麺。辛さや香りは消極的で子供が食べても大丈夫だが、大人には大いに物足りなさを感じるものだ。うま味は強いが化学調味料的で、塩分も強い。日本式担々麺といっても擦り胡麻の香りは強くない。

かやくは茶色い粒々がたくさん入っており一見挽肉みたいだが、食べた印象は味付大豆蛋白質っぽくてあまり有難味が無い。緑の葉が入っているが、ほうれん草かチンゲン菜か判別不能。でも単調な味から救うアクセントになっていた。胡麻はごく僅か。

日本人も中国人も、この製品を買って食べるよりも店舗で本場の担々麺を食べた方が幸せになれるだろう。どのような人に向けて企画された製品なのか、ちょっと想像が付かなかった。

国名 中国
ジャンル カップラーメン
EANコード 6 958965 570332
会社名 日清食品(中国)
製品名 日清拉王 中华街担担面风味(製造は福建日清食品)
謳い文句 非油炸
調理方法 熱湯4分
質量 Net110/麺65g
熱量 516kcal (2160kJ)
Na 3.438g
付属品 液体スープ、粉末スープ、かやく(鶏肉・大豆蛋白質・青菜・ごま)、フォーク
ノンフライ麺
湯切り 不要
細めの扁平角断面ノンフライ、薄くて柔らかく頼りない食感、日本のラ王とは違う麺
汁・ソース クリーミーな日本式の坦々味、辛さや香りが控えめで物足りない、旨味は強く人工的
具・その他 茶色い粒々は大豆蛋白質っぽく有難味に欠ける、青菜は効果的、日本のラ王より軽薄
総合評価 ★★☆2.5
試食日 2019/12/20
賞味期限 2019/12/05
入手方法 2019/10/23 Kihara特派員様よりいただく
税込購入価格