No.6589 日清食品 (Hong Kong) 福 上湯伊麵

No.6589は香港の日清食品、福 上湯伊麵。福ブランドの即席麺は香港で「福字麵」と呼ばれて親しまれている。元々は台湾の統一企業が1970年代前半に香港へ進出して作ったもの。その後統一食品という会社が事業を承継してタイで生産するようになったが、実はこれ台湾の統一企業とは無関係の会社。2013年に福ブランドの使用権を日清食品が買取りグループ傘下に収める。

ということで今回の油揚げ麺版上湯伊麵は日清傘下になってから初めて食べるのだが、パッケージの裏面を見るとなんとベトナム製になっていた!No.6476で紹介した上湯拉麵はノンフライ麺だったため、ベトナム日清の工場で作られたのは何ら不思議じゃあなかったんだけどね。

調べたところ2016年に生産拠点がタイからベトナムに移管されたらしく、この時期の香港の掲示板を見ると、味が変わったとか幼少期の思い出が消えたとかの否定的なコメントで満ちていた(機械翻訳を通して読んだので細かなニュアンスまでは掴めていない)。まあ長年親しんだものが変化する際は、まず否定意見から出てくるものだろうからその分割り引いて見ないといけないが。

▲統一食品時代の上湯伊麵(2010年タイ製、No.4366)

パッケージはタイ製統一食品時代のものと殆ど変わっていない、一度見たら忘れられない強いインパクトがあるもの。裏面には丼お湯入れ・鍋で茹でる・そのまま食べるの三方式の食べ方が紹介されている。昔は挿し絵があったのに現行品は省略されていた。

丼お湯入れ方式で食べてみて、10年前にタイ製で統一食品時代のものを食べた印象と大きな違いは無いように感じた。大雑把に言うならば日清チキンラーメンの麺を細くして味や香りをマイルドにしたような印象。正直結構ジャンキーな味なので毎日食べたいとは思わないが、たまには食べてみてもいいかな。

麺は細く、揚げ油の温度が高いのか色が濃く、香ばしさも強い。丼お湯入れのチキンラーメン方式で作ると気泡感が結構あり噛み切る際に粘りというかゴムっぽい弾性を感じる。また軸方向への伸び感も強い。輪郭はハッキリしていて、ヤワな感じではない。想像だが鍋で麺を茹でて作るとだいぶ食感が変わり、元気が失われてしまうのではないかと思う。麺の量は結構多い。

スープは透明感がある穏やかな鶏ガラ味。醤油の味は出しゃばらずにマイルド。うま味は強いが化学調味料っぽさも強い。僅かにニンニクの香りや白胡椒の刺激がある。基本的には日清チキンラーメン系の味ではあるが、尖った部分が無く裾野が広がったような感じかな。麺の香ばしさと相まって、素でたべても退屈なしない。中華街のチキンラーメン、とでも言うところだろうか。

国名 香港
ジャンル 袋ラーメン
EANコード 4 897878 650019
会社名 香港日清食品
製品名 福 上湯伊麵 Fuku Superior Soup Instant Noodle(製造はベトナム)
謳い文句 麺質強化 質高味美 栄養衛生
調理方法 ゆで3分/丼お湯入れ3分/そのまま食べる
質量 Net90g
熱量 407kcal (1704kJ)
Na 1.944g
付属品 粉末スープ
ノンフライ麺 ×
湯切り 不要
細く気泡感があるが、輪郭は明快でしっかり感がある、粘りがありゴムっぽい歯応え
汁・ソース 透明感がある穏やかな鶏ガラ味、醤油濃度は薄くうま味は強いが人工的、ニンニク臭
具・その他 退屈しない味、日清チキンラーメンの麺を細くして味を穏やかかつ中華風にした感じ
総合評価 ★★☆2.5
試食日 2019/12/30
賞味期限 2019/12/19
入手方法 2019/09/23 Okada特派員様よりいただく
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