No.6635 康师傅 (China) 面館Express 私房红烧牛肉面

No.6635は中国の康师傅控股(Master Kong Holding)、面館Express 私房红烧牛肉面。康师傅は中国一の規模を持つ即席麺メーカであり、それは即ち世界一ということでもある。

中国の即席麺市場は乱立と価格競争の時代を経て成熟・多様化しつつあり、様々な高級品や健康志向製品が出てくるようになってきた。今回の品はレトルトの牛肉が付く超高級品ともいえる領域に位置付けられるもので、台湾の統一、滿漢大餐の中国大陸版みたいなものだと思われる。いただき物だが購入価格は約20RMB、日本円換算で300円(!)とのこと。8年前に中国へ行った時は大柄のカップ麺でも3.5RMBぐらいが相場だったのになあ。

フタを開けると中に丸い樹脂製のトレイが入っていた(二つ下の写真の真ん中上、スープの小袋三つを入れた器)。説明書きを読むと麺を湯戻ししている間、このトレイにレトルト包とお湯を入れて牛肉を温めておくよう指示がある。

たったそれだけの用途のためにわざわざ器を用意したのか!中国風のおもてなしは日本のそれとはちょっとベクトルが違うように感じるな。

食べてみて、レトルトの大きな牛肉塊がたくさん。この分野で先行する台湾の滿漢大餐(統一)、一度贊(維力)を超えていると思われる豪華さで、これだけで総合評価の★を一個加点する。本製品の総合評価は★3.5点としたので、意地悪い言い方をするならば、具だけ凄くて麺とスープは比較的凡庸である。

麺は幅広で太い扁平形状。気泡感は結構あり輪郭は曖昧、舌触りはソフト。かん水は使われていないようで色は白く香りはうどんに近い。まさに日本のカップうどん(並の上クラス)の麺と大差無い。

スープは結構辛い。中国風の味噌が入っているようで、ちょっとザラザラした舌触りと発酵した豆の香りがする。中国製品としては珍しく粉末スープを用いず液体スープのみであることと、レトルト包に肉や野菜を煮込んだ汁が大量に入っていることもあり、結構しっとりとした味わいと舌触りを持っている。そしてうま味も化学調味料臭さが弱くて自然。これはよい。しつこい脂っぽさは無い。

レトルトの牛肉は二センチ三センチぐらいの大きさのものだけでも五~六個、ちっちゃな切れ端まで含めばかなりの分量になり、十分な驚きと満足感が得られた。殆どが赤身だけであるが、硬くはなく歯で軽く噛み切れる。高級な肉ではなさそうで香りは今一歩かな。レトルト包には肉の他に大きな大根や人参が入っており、これもしっかりした歯応えを持っている。そしてこれらの煮汁が味に潤いをもたらしているのだ。

具はレトルトだけでなく乾燥ブロッコリーやキャベツも入っており、これらも明確な歯応えと存在感を持っている。具の充実感に関しては世界のカップ麺の中でも現時点における最高級レベルであると高く評価する。

でもねえ・・・この具に日本の最高水準の麺とスープが合わさったらどんな世界が繰り広げられるんだろう?無いものねだりかもしれないが、目を閉じて空想する。

国名 中国
ジャンル カップラーメン
EANコード 6 937962 100681
会社名 康师傅控股
製品名 面館Express 私房红烧牛肉面
謳い文句 内附超大肉塊包
調理方法 熱湯4分
質量 Net251/麺85g
熱量 672kcal (2815kJ)
Na(麺具+汁) 1.63+1.08g
付属品 液体スープ、レトルト具(牛肉・大根・人参)、かやく(ブロッコリー・キャベツ)、調味油、箸
ノンフライ麺 ×
湯切り 不要
太い扁平形状、気泡感が強く輪郭は曖昧、舌触りはソフト、カップうどんの麺みたい
汁・ソース かなり辛く中国風味噌のザラついた舌触りと発酵した豆の匂い、しっとりした味わい
具・その他 大きく大量で迫力の牛肉塊、同梱の大根・人参・汁も効果的、具だけなら世界最高峰
総合評価 ★★★☆3.5
試食日 2020/02/27
賞味期限 2020/02/02
入手方法 2019/10/23 Kihara特派員様よりいただく
税込購入価格