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2020年 年末のご挨拶

毎年恒例の年末報告です。
2020年にi-ramen.netで紹介した即席麺はNo.6579から6830までの

252種類

その内訳を分類すると、2020年 (19年18年, 17年, 16年, 15年)
・総数 252 (208, 235, 210, 250, 217)

・・日本製品 53 (82, 134, 154, 165, 69)
・・海外製品 199 (126, 101, 56, 85, 148)
・・袋麺 147 (95, 125, 84, 96, 120)(箱・アルミ鍋を含む)
・・カップ麺 105 (113, 110, 126, 154, 97)

・・・日本の袋麺 15 (40, 53, 48, 56, 30)
・・・日本のカップ麺 38 (49, 81,106, 109, 39)
・・・海外の袋麺 132 (55, 72, 36, 40, 90)
・・・海外のカップ麺 67 (71, 29, 20, 45, 58)

海外製品が全体の約八割を占めるようになり、偶に日本の製品も食べる、という状況であった。これは2019年に長期海外遠征を行い入手した260種以上の即席麺を今年も引き続き試食してきたからである。

これらの海外製品の試食は秋までにほぼ完了し、現在あと一個を残すのみ。そして夏からは海外遠征を再開し、これからウチは半分以上を海外製即席麺の紹介に費やすつもり、であった。

しかしまさかのコロナ禍の発生で遠征計画は白紙に。早くを見ても2021年の秋頃まではダメだろう。だが国内の輸入食材店をまわったところで日本に入っている即席麺の種類も数も極めて限定的であり、国ごとの即席麺事情を探るには情報量が全く足りない。

こんな状況なので夏からは国内モノの収集を再開して、コロナが終息するまではこの路線を続けることになるだろう。その際は話題の品よりも珍しい品を重点的に採り上げるようにしたいと思っている。また前回食べてから十年以上が経過するような定番製品の再評価も行おうと考えている。

ここ一年以上、国内の新製品情報には疎くなってしまったが、話題の品とされる製品を見る限り表層的なインパクトに捕らわれたものが多く、即席麺における本質的な革新・進化はあまり見られなかったように感じている。個々の製品に対して苦言を呈するつもりは全然無いが、今までの常識を覆す何かが出てきて欲しい。

即席麺は日本で生まれたものであり。それは我々の誇りである。しかし海外の即席麺事情に目を向けると国を超えた連携・協業が当たり前にあるのが現実だ。それに対して日本の即席麺は国内だけで閉じたガラパゴス状態だと感じている。なので海外で革新的な製品や技術が出たとしても、気が付いたら日本だけが蚊帳の外に追いやられてしまうのではという危惧を感じる。

常に海外の状況を観察する、そんなサイトでウチはありたい。
それでは2021年もよい即席麺を!

No.6830 MAMA (Thailand) Instant Rice Noodles Creamy Tom Yum Flavour

No.6830はタイのThai President Foods、MAMA Instant Rice Noodles Creamy Tom Yum Flavour。タイ国内向けには無いデザインの北欧向け輸出仕様である。米粉を使った幅広の乾燥麺であり、ウチにおけるカテゴリーとしてはビーフンではなくフォーに分類した。

ラーメンにおけるMAMAのクリーミートムヤム味は(Creamyという甘い言葉とは裏腹に)激烈なキレる辛さでいつも涙と鼻水まみれの試食となるのだが、これが輸出仕様だと辛さがだいぶ穏やかになるようにデチューンされている。なので今回の品も決して我慢を強いられる食べ物ではないのでは?と期待した。

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No.6829 ヤマダイ ニュータッチ凄麺 札幌濃厚味噌ラーメン

No.6829はヤマダイ、ニュータッチ凄麺 札幌濃厚味噌ラーメン。No.6809で同じ凄麺の信州味噌®ラーメンを紹介している。あと他に仙台辛味噌ってのもあるし、凄麺の味噌味はみんな寒さが厳しそうな地域の冠を付けているね(ねぎみその逸品は除く)。まあ味噌味で西日本の地名が付いた即席ラーメンってのは殆ど記憶にないんだけど。強いて言えばラーメンじゃないけど名古屋のみそ煮込みうどんがあるか。

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No.6828 東洋水産 Maruchan QTTA トマトクリーム味

No.6828は東洋水産、Maruchan QTTA トマトクリーム味。このQTTAに限ってはマルちゃんではなくMaruchanである。

QTTAは2017年3月の登場。ブランド名を敢えてローマ字で記載すること、高度な製造技術を要するであろう射出成型樹脂2個を接着したカップの採用など、大胆なブランドイメージの転換や膨大な投資のリスクを覚悟したものだと想像する。打倒カップヌードルに懸ける東洋水産の不退転の決意をヒシヒシと感じた。

▲2ピース構造による複雑な形状のカップ
この手の容器としては寸法精度がかなりシビアに思えるし、
それを安価に一日数十万個作るのは想像を絶する凄い技術。

現在五種類の味を揃えており、市中で見る機会を勘案すると、もうちょい弾けてくれなきゃいけない製品のように感じてしまう。まあ部外者が傍から見ての話で実際のところは全く判らんが。

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No.6827 イトメン カップしょうがスープ味ラーメン

No.6827はイトメン、カップしょうがスープ味ラーメン。東日本では見かける機会が殆ど無いであろう一品。同社の「素材の風味シリーズ」に属す製品であり、他にしじみとたまねぎ風味(リニューアル前の品をそれぞれNo.4912、5838で試食済)がある。

袋版があるわけでもないのに、正式な製品名は先頭に「カップ」が付いている。何だか冗長だし必要があるのかな?と思ったが、同社の製品情報一覧を見ると、あのチャンポンめんを含む全てのカップ麺の名称の冒頭に「カップ」が付いていた。イトメンの命名規則なんだね。

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No.6826 エースコック すこやか和膳 もち麦めん 鰹と昆布だし

No.6826はエースコック、すこやか和膳 もち麦めん 鰹と昆布だし。一般的なラーメンやうどんは小麦粉から作られるが、このもち麦は大麦に分類されるもの。はくばくが昔からもち麦で作ったうどんを販売していたが、私自身は大麦で出来た麺なんて初めて食べるなあ。

もち麦には水溶性の植物繊維がタップリ入っており、善玉菌が増えて腸内環境が良くなり、糖質の吸収を抑え、食後の血糖値上昇を抑える、コレステロールを吸着し体外への排出を助ける。いいことずくめだねえ。でも、健康に良いといわれる即席麺は得てして味は二の次三の次であるものだけど、この製品はどうだろう?

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No.6825 味王 (Taiwan) Kung-Fu Mì Gà(輸出仕様)

No.6825は台湾の味王、Kung-Fu Mì Gà。「味王」「鶏汁麵」以外の中国語が一切出てこない輸出仕様である。Gàという語はベトナム語で鶏肉の意味だが、裏面の作り方説明はスペイン語とポルトガル語で書かれている。買ったのはスペイン。No.6815で姉妹品のKung-Fu Mì Bò(牛肉味)を紹介している。

この製品の素性をいろいろ調べていたら、偶然味王の英文版即席麺紹介ページを発見した。ここにあるChicken FlavourはProduct Code(EANコードのITEM項)が今回紹介する品と同じだが、パッケージデザインは全然違う。このへんは複雑で判りにくいが、だからこそ面白い。

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No.6824 日清のどん兵衛 鴨だしそば

No.6824は日清食品、日清のどん兵衛 鴨だしそば。前回のマルちゃんに続く、宿命のライバル対決である。マルちゃんは2013年の登場だったがどん兵衛は不明。ただウチの試食履歴には2009年のNo.4092で食べたことになっており、結構古くからある様子。この時の記録を見ると買ったのは会社の売店とあり、ああ自分にもサラリーマンをやっていた頃があったんだなあ、とちょっぴり感慨にふけてしまったよ。

▲どちらも似たような色使い

一般的に鴨=茶色、という認識が強いのだろうか?カップやフタが茶色基調なのはマルちゃんとも一致しており、よく似た印象。一般の人が店舗で見掛けても、どちらがどちらか瞬時に見分けるのは難しいだろうと思う。

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No.6823 マルちゃん おそば屋さんの鴨だしそば

No.6823は東洋水産、マルちゃん おそば屋さんの鴨だしそば。2013年の発売で決して新しい製品ではないし(リニューアルは随時行なわれている)、何度も店頭で見掛けたことはあるのだが巡り合わせがよくなかったのか購入には至らず、今回が初めての試食となる。なおプロダクト的にはあまり関連が無さそうだが、同社の袋版鴨だし蕎麦をNo.6458で紹介している。

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No.6822 三養食品 (South Korea) プルダックポックンミョン ライト

No.6822は韓国の三養食品、プルダックポックンミョン ライト。ハングル表記は삼양식품、불닭볶음면 라이트。チキン味の激辛汁なし麺である。韓国の即席麺といえば長いこと農心の辛ラーメンが世界的に有名だったが、ここ五年ほどの海外市場を見た経験ではこの三養プルダックの方が優勢に感じられた。

今回の品はライトとあり、辛さの指標スコヴィル値がノーマル版の4,404→2,600SHUへ四割程度低減された。あともう一つ重要なのが揚げ麺からノンフライ麺に変わったことで、エネルギーが530→375kcalへ三割程度低減されている。しかしこれではへなちょこで軟弱な製品になっているのではと心配になってしまうよ。

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